トイプードルを飼うにあたって知っておくべきこと
トイプードルは、今や知らない人の方が少ないというぐらい認知度の高い犬ですが
ふわもこの愛くるしい容姿以外はあまり知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
飼いやすいの?
お利口なの?
しつけは大丈夫?
実はトイプードルはかわいいだけの犬種じゃなくとても優秀で飼いやすい犬なのです。
僕がトイプードルのノアと出会って4年
アルを迎え入れて4ヶ月が過ぎ、これまで経験したことや解ったこと、調べたことなど
これからワンコを飼ってみたいと考えていらっしゃるかた、次のワンコはトイプードルをと、ご検討されていらっしゃるかたなど…
少しでもご参考になればとまとめてみました。
トイプードルの特徴
トイプードルのサイズ
もともと中~大型犬に分類されるスタンダードプードルを、時代のニーズと共に改良された日本で最もポピュラーな種類、一番飼われているサイズのプードルです。
体高26cm~28cm、体重は3kg~4kg程で小型犬の中でも小さい部類の犬種です。
プードル サイズ表
・スタンダードプードル
体高45~60cm 体重16kg~25kg
・ミディアムプードル
体高38~45cm 体重16kg~25kg
・ミニチュアプードル
体高28~35cm 体重5kg~8kg
・トイプードル
体高24~28cm 体重3kg~4kg
・タイニープードル*
体高23cm程 体重2kg~3.5kg
体高20cm程 体重2kg未満
・プチプードル*
体重1.5kg未満
*JKC(ジャパンケネルクラブ)非公認
サイズが小さすぎるためJKCでは健康上の問題ありとの理由から正式犬種に認められておりません。
もちろん、先天的なもので、先祖代々骨格が小柄で、未熟児ではなく正常な体重で生まれてきたトイプードルですが、公認犬種ではないため、厳密には極小のトイプードルとなります。
極小のトイプードルはまだまだ、安定した供給には至っておらず、価格はかなりの高額で取引されております。
相場もトイプードルの2倍~5倍と売り手市場で、価格が高い子だからといって成長後も小さいままという保証もありません。
実際、発育不全な未熟児をティーカップとして販売している悪質なケースも実際存在します…
購入の際は、同じティーカップサイズでも、安定して小さめのサイズを排出するラインの子なのか? 今までどんなサイズの子が生まれているの? 兄弟たちは?
納得いくまで質問しましょう。
また、そういった質問にしっかりと答えてくれる信頼できるブリーダーさんやショップでの購入をお勧めします。
トイプードルの体型
トイプードルは、もこもこしたぬいぐるみのような外見的特徴からか、あまり知られていませんが、実は、3種類の体型に分類されています。
足と銅のサイズを比較し、バランスがとれているタイプを「スクエア」足の長いタイプを「ハイオン」短いタイプを「ドワーフ」と言います。
「スクエア」
理想的な体型 体高=体長
横から見て、前後の足と胴を結んだ形が正方形になる体型です。
プードルの理想体型と言われており、大型犬のスタンダードプードルに多いタイプで、トイプードルの完璧な1:1のスクエアタイプはとても珍しいようです。
「ハイオン」
足長、トイプードルに比較的多い体型 体高>体長
ハイオンは胴の長さに比べ足が長く、スリムでスラッとした体型です。
骨細で体重も軽めの子が多いようですが、体高が高いので最近の定番テディベアカットにした場合、体重の割には大きく感じます。
テディベアカットが主流となる前の定番ラムクリップがよく似合う体型です。
また顔は小顔で小さな丸目、比較的マズルの長い子が多いように感じます。
「ドワーフ」
胴長、短足 体高<体長
現在、ペットとして一番人気の体型です。
胴の長さに比べて足が短かく、低重心のため、成犬になっても赤ちゃんのようなずん胴体型の見た目です。
顔はふっくらとした顔つきが多く、アーモンドアイに短めのマズルが多いのも特徴の一つです。
体高が低いので小柄に見えますが、骨格はしっかりしており、他のタイプに比べ見た目より体重は重めとなります。
この体型、特徴から最もテディベアカットが似合うということが人気の理由だと思います。
タイニー、ティーカップなどの人気の高い超小型もこの体型が多い様に思います。
トイプードルの性格
とにかく、人懐っこい人間大好きな犬種で、主人に対してとても従順です。
明るく活発で、フレンドリーな性格の子が多いです。
また、非常に賢く、すべての犬種の中でもボーターコリーの次に頭が良いと言われています。
また、他の犬とも仲良くできるため非常に社交性の高い犬です。
その反面、警戒心の強い犬なので、きちんとしつけをしていないと吠え癖がついてしまったりもします。
室内犬のトイプードルはあまり運動はしなくても大丈夫では?と思いがちですが、実は運動能力が高く活発な犬です。
毎日1~2回、20~30分程度は、健康とストレス解消のためにも、お散歩は必要です。
トイプードルは、利口で活発で従順という飼育するには理想といっても良い性格です。
愛くるしい容姿にこの性格、飼い犬としての人気が非常に高いのもうなずけます。
トイプードルのカラー
今でこそ多彩な毛色のトイプードルですが、元来の基本カラーはブラック、ブラウン、ホワイトの3色でした。
この3色の遺伝因子を改良することで、現在の多様な毛色を作り出しています。
現在、JKC認定カラー(血統書に記載される、血統書が発行される)だけでも14色あります。 JKC認定カラー
・ブラック
・ブルー
・グレー
・シルバーグレー
・シルバー
・シルバーベージュ
・ブラウン
・レッド
・カフェオレ
・ベージュ
・シャンパン
・クリーム
・ホワイト
この他、単色(ソリッドカラー)が基本とされるトイプードルですが、2色以上のブリンドルや、まれにミスカラーとして複数の色が混じったトイプードルも販売されています。
これらはJKCが認定しているカラーではないので、血統書は発行されませんし、ドッグショーにも出られませんが、飼う分には何も問題はありません。
ほとんどの家庭がショードッグを育てるわけでもなく、むしろ他のワンちゃんとは違った個性となるので愛情もひとしお強くなるでしょう。
トイプードルの被毛は、体が大きくなる年齢を重ねるにつれてだんだんと淡く退色します。
中間色のレッド。アプリコットなどは大きく退色することも多く、迎え入れた時には「うちの子アプリコットで買ったけどレッドじゃないの?」と思っていても
生後1年くらいで「やっぱり、アプリだったね 笑」ってこともよくある話です。
鼻や肉球の色が濃いほうが色素が濃く、退色しにくいと言われ、毛先の色が濃くても、毛の根元や皮膚の色が薄いと退色しやすいと言われています。
購入時には、そこもチェックのポイントです。
店頭や血統書に記載された毛色は、申請するブリーダーの主観で判断しています。
そのためブリーダーによって認識が違う曖昧な色の登録となることも多く
レッド~アプリコット アプリコット~カフェオレ、ベージュ シャンパン~クリーム クリーム~ホワイトなどかなり曖昧な表記で販売されています。
お迎えする際には、実際に毛色を見て触り、退色のことなど色々と質問することをおすすめします。
レッドやアプリコットなどテディベアカットの似合うカラーとされている比較的新しいブラウン系の中間色が根強い人気ですが
多彩なカラーバリエーションに様々なトリミングで、おしゃれを楽しむのもトイプードルを飼う醍醐味の一つではないでしょうか…
子犬選びの際には大きなポイントとなるカラー
カラーによっても多少性格が違うようです。
トイプードルのカラー別 性格
一番人気のレッドとアプリコットですが、比較的新しいカラーで、明るく陽気な子もいれば、神経質な子もいるというように性格はまだまだ安定していません。
一般的によく言われているのは、陽気で元気、他の毛色の子と比べると服従心や協調性が劣っているようです。
服従心や協調性が劣っていると、飼い主の言うことを聞いてくれない、我が強く自己主張が激しいためしつけに時間がかかる、多頭飼いにはあまり向かない…
などの性格のトイプードルとなります。
また、レッドとアプリコットは人気色、プライスも若干高く設定されているためか、店頭で聞くと一番飼いやすい色と言われることが多かったような気がします 笑
うちのアプリコットさんは、陽気で元気、服従心も持っていますが、とても神経質で協調性は全くないという変わった性格をしております 笑
ブラックのトイプードルは、基本カラーのため歴史も古く一番安定し、全毛色の中で最も頭がよく落ち着いた性格となります。
飼い主にもとても従順で、そのため、しつけや訓練も行いやすく、多頭飼いにも向くようです。
また、運動能力も高く活発で、トイプードルの中では最も優れた飼いやすいカラーと言われています。
ホワイトのトイプードルもブラックとおなじく基本カラーのため安定した性格で、全毛色の中で最も温厚で甘えん坊、甘えん坊ゆえに寂しがりやで飼い主に依存する傾向が強いカラーのようです。
性格的には、ブラックに次ぐ飼いやすい色ですが、汚れがすぐ目立つのでお手入れはマメに行う必要があります。
また、淡色のトイプードルは、食事などによっては、目やけ、涙やけなどが目立ちやすいので注意する必要もあります。
シルバーのトイプードルは、性格的にはマイペース、独立心旺盛で協調性に若干欠けるが、飼い主にはとても従順と言われています。
うちのシルバーさんは、だいたいは当てはまっていると思いますがブリーダーでたくさんの子犬達と乳児期を過ごしたので協調性は備わっているように思います。
これは、あくまでも、一般的な話であって、もちろん、すべてのトイプードルが当てはまるというわけではありません。
人間ひとりひとりに個性があるように、犬にも個体差があります。
また、犬の性格は、社会化期に、人間社会、犬社会に慣れさせることがとても重要で、仔犬の性格を形成する上で最も大切な要因です。
「仔犬のしつけは社会化で決まる」と言っていいぐらい大切な期間なので、社会化期のしつけで犬の性格は大きく変わります。
飼いやすさのポイントと手間
・何と言っても抜け毛が少ない… と言うか、毛はほとんど抜けません。
* シングルコートは抜け毛はありませんが月1回程のトリミングが必要です。
トリミング代 毎月6000円~ 程度の出費は覚悟してください。
・カラーによって多少の差異はあるようですが、体臭もかなり少ない犬種です。
・一概には言えませんが、比較的、病気の心配は少ない犬種と言われています。
*トイプードルのかかりやすい、病気、ケガについては、またの機会に記事にさせていただきます。
・吠えないと言われています。
*残念なことに、うちの上の子ノアはよく吠えます。チャイムが鳴ると、テレビに犬が出てきても…(笑)
*毛質にもよりますが、毛玉やもつれができやすい毛の特徴を持っているので、適度なブラッシングは絶対に必要です。
他にも日ごろの手入れには、耳掃除や目やにとり、歯磨きなどもあります。
僕が選ぶ上でのチェックポイント
ここは、主観と好みが含まれます。
街で見た子やinstagramなど様々な可愛いトイプードルを参考に、好みのトイプードルを想像して自分なりのチェックポイントにする参考としてください。
僕が理想とする大きさと体型は、ドワーフかスクエアのタイニーサイズです。
ドワーフなら3k位、スクエアなら2.5kぐらいで探していて、出会ったのがアプリコットのノアでした。
なかなか予想通りの成長とはいかず、1k弱オーバーと立派に成長してくれてますが 笑
シルバーのアルは、ノアより少し小さめか、同じぐらいのサイズ感を予想してスクエアを選びました。
この先、どんな感じで成長してくれるのでしょうか?
マズルが短く、丸顔
ティディベアカットが似合う顔立ちといえば解りやすいですかね!?
ティディベアカットが流行し、最近人気の顔立ちです。
しかし、マズルの長さは子犬の時にはわかりにくく、成長とともに急激にマズルが伸びる子もいます。
うちのシルバーのアルがそのタイプ 笑 想像以上に成長しました…
また、スタンダードなプードルが好きな方はマズルが長い細面の顔立ちを好まれますね。
耳が短く、上付き
ほんとに好みの問題なのですが、僕な小走りで耳が立つぐらいが好みで、トリマーさんにも耳の毛は際ギリギリまでカットしてもらってます。
それと、以前、垂れ耳のコッカーを飼っていた時、耳の病気で悩まされたので、できるだけ風通しはよくしたいというのも理由です。
尻尾は短め
トイプードルの尻尾は生まれた時から短いと思っている方もいますが、尻尾は生後間も無く断尾します。
最近は断尾を否定されるブリーダーさんも増え、断尾しないトイプードルもいます。
もともと狩猟犬の邪魔な尾を切った風潮なのですが、今の時代狩猟目的のトイプードルなど無く、完全に人間が作った美的感覚からの断尾です。
僕は、否定される方の理由もよくわかるので、否定も肯定もしませんが、譲り受けるブリーダーさんの考え方で良いと思っています。
その上で、どうせ断尾されているなら、短い方が好みなのです。
毛量と巻き毛の度合い
モコモコふわふわのトイプードルですが、よく見ると様々な毛量、毛質の子犬がいます。
生後5か月過ぎ位から成犬のしっかりとした被毛に変化していきます。
トイプードルの毛量は、できるだけ詰まり多い方が良い犬とされておりパピーコートのうちでも地肌の見え方などで判断できます。
うちの場合、ノアは体型に合わせて、詰まった毛量、しっかりとした毛質でカールも強めの選び方です。
アルはカラーがシルバーなので(成犬になるにつれてカラーが変わる)判断が難しいのですが、適度なカールに柔らかめの毛質、アフロカットに合うような感覚で選びました。
歩き方
僕に文章力がなく、表現が難しいのですが、、、
楽しそうに歩く、しっかりと上前を向いて歩くもポイントです。
店頭では中々判断も難しいのですが、ケージの中を歩かせじっくり観察します。
まとめ
トイプードルは、抜け毛も体臭もほとんどなく、利口で活発で従順と初心者にもとても飼いやすい犬種です。
また、フワモコな被毛は、トリミングで様々な変身ができ、いろいろなスタイルも楽しめます。
「トイプードルを飼うにあたって知っておくべきこと」などと大層なタイトルで書かせていただきましたが、店頭で目があってビビッときた直感も、立派なご縁です。
家族になれば、我が子が一番、あばたもえくぼで、欠点さえ愛おしく思えるものです。
そして、一番忘れてはいけないのが、トイプードルに限らず、犬を迎え入れるということは、「一つの命に責任を持つ」ということです。
様々な責任と覚悟が必要です。
健康で良い子に育ってくれるよう、私たちも頑張らなければいけません。
手間もかかればお金もかかるということを忘れないようにしてください。
いかがでしたでしょうか?
これからワンコを飼ってみたいと考えていらっしゃるかた、次のワンコはトイプードルをとご検討されていらっしゃるかたなど、少しでもご参考になれば幸いであります。
毎日一緒にいると、愛情がますます深くなりますよ。